景気動向指数って何?
景気動向指数とは、さまざまな経済指標を組み合わせて、国内の景気が上向いているか、あるいは下向きなのか、景気の方向や転換点を見出すための統計です。
中でも、景気の現状を示す「一致指数」は、鉱工業生産指数や商業販売額、有効求人倍率など9つの経済指標の動きを統合し、作っています。
2019年3月の「一致指数」は、2015年を100として99.6と、前の月を0.9ポイント下回り、2か月ぶりに低下しました。この結果、基調判断も「悪化を示している」と下方修正されました。
景気動向指数の判断基準とは?
景気動向指数の基調判断は、指数の動きから
「改善」
「足踏み」
「局面変化」
「悪化」
「下げ止まり」
の5段階に振り分けられます。
今回は一致指数の下落傾向が続いていることが確認されため、「悪化」に下方修正されました。
「悪化」というのは、内閣府の定義では「景気後退の可能性が高いことを示す」としています。
2019年を例にしてみると、2月までの基調判断、「下方への局面変化」は「景気が後退局面に入った可能性を示す」ものでまりますか、一段階、景気が後退した可能性が強まったという見方ができるわけです。
公式のデータを見よう
景気の回復や後退の時期の正式な認定は、1年から1年半後に、十分な統計データがそろった段階で、内閣府の有識者による研究会で行われます。
確定していない段階では「可能性が高い」という言い方をするでしょう。
政府の公式な景気判断である「月例経済報告」は、2019年1月に「今の景気回復が戦後最長になったとみられる」という見解を示しています。
さらにその後も4月まで、「戦後最長の景気回復は続いている」としています。