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マイナ保険証でお得になる

マイナ保険証で医療費控除
 
 









 

 
井戸美枝さんの投稿

19日に発表された財政支出規模56兆円の経済対策では、最大2万円分のマイナポイント付与が盛り込まれた。マイナンバーカードの新規取得で最大5000円分、健康保険証として使う手続きで7500円分、給付金振り込み口座とのひも付けで7500円分が手に入る。

数分で「健康保険証化」完了

マイナポータルで医療費明細がみられるようになった

具体的な手順が詰まるのはこれからだが、手元にすでにマイナカードがある人が今すぐできて一番簡単なのが「健康保険証化」だ。NFC(近距離無線通信)機能付きスマートフォン(iPhoneであれば「7」以降)さえあれば、マイナポータルアプリを立ち上げてカードを読み取らせ、利用者証明用電子証明書の暗証番号4ケタを入力することで、ものの数分で完了。7500円分の権利を手中にできる。経済対策発表前にすでに作業を済ませた人も遡ってポイント付与の対象になるので「早まった!」と後悔するには及ばない。

医療費控除がグッと楽に
長いこと不人気が続いたマイナカードの普及率を、マイナポイントという名の税金を原資に押し上げるやり方には賛否あるが、間違いなく便利になる作業がある。医療費控除の申告だ。

医療費控除といえば、年内カウントダウンが視野に入るこの時期の節税ネタの定番。1年間に支払った医療費が家族合算で10万円を超えると、「それは負担が大変でしたね」という趣旨でお国が所得税を一部返してくれる。対象は10万円(総所得200万円未満の人は所得の5%)を超えた部分で、10万円ラインに達しないとたとえ9万9000円支払い済みでも対象外になってしまう。どうせ必要な歯科治療などがあれば、年内に駆け込み受診して控除の下限額を超えておくのが「お金のトリセツ」的には正しい。

自分の医療費データが自動で入力
医療費控除はサラリーマンの場合も勤め先が作業を肩代わりしてくれる年末調整の対象ではないので、来年2~3月に確定申告をする必要がある。基本的には受診のたびにもらう紙の診療明細書を取っておき、申告時に転記する作業を伴う。2017年以降は健康保険組合など自分が加入する公的医療保険の保険者が年明けに「医療費通知(医療費のお知らせ)」の形でまとめて知らせてくれるようになり、格闘する紙の山の量は減った。

だが1~2月に届く記録に前年の受診記録がどこまで含まれるかは保険者次第。9~10月までの受診分までしか載らないことが多いので、この時期以降、鋭意「駆け込み受診」したものについては別途、紙から転記する作業が必要だった。それがマイナ保険証化することで来年の確定申告時には自動入力できるようになる。

時給換算では7500円以上のお得
2021年分の確定申告で自動入力が可能なのは9月受診分以降の記録。それまでの年前半の情報については今年までは健保からの「お知らせ」を併用する形になる。それでも特に年末に向けた医療費を手入力せずに済む労力カット効果は大きい。大家族の場合、各人の医療費領収書を整理して転記するのは2~3時間かかる作業だろう。最低賃金並みの時給1000円で換算しても2000~3000円分が浮くと同時に、マイナポイント7500円がもらえるのだから悪くはない。

まさに先週末19日からマイナポータルで自分の医療費データが確認できるようになっている。ログインして「わたしの情報」→「健康・医療」→「医療費通知情報」と選んでいく、これも数分程度の作業だ。病弱な記者の場合、9月に負担した医療費が1万4000円強と結構高額だった事実を改めて直視する機会になった。これなら駆け込みがいもありそうだ。